脳脊髄液の役割。クラニオセイクラル(頭蓋仙骨療法)②。血液とリンパ液と同じ大切な体液の1つ!
こんばんは!
読んでくださっているあなたへ。
いくつもある記事の中から、私の記事を読んで下さって本当にありがとうございます(^_^)
今回は、この記事の続きです⬇︎
頭蓋仙骨療法について、脳脊髄液の解剖学なども書かせていただきます!
脳脊髄液の役割
栄養を送っているのも、脳脊髄液。
脳や脊髄などの神経細胞に栄養を送っているのが、実は血液では無く脳脊髄液の可能性があるといいます!
神経系は、
によって構成されています!
グリア細胞は、オリゴデンドログリアやミクログリア、アストロサイトなどの種類がありますね(^^)
これらは神経系が正常に機能するために重要な役割を果たしていると言われています^ ^
このへんは国試でもとっても役に立った気がします笑
「グリア細胞には、血管を取り巻くパイプのようなものがあり、そこにはいくつもの穴が空いている。
その穴から、脳脊髄液が吸収・排出され栄養分が血管や神経細胞に運ばれる。」
と、ロチェスター大学医療センターの神経科学者のマイケン・ネーガルガード氏は言います。
このように、脳脊髄液は脳や脊髄に対して非常に重要な役割を担っていることが分かっています!
というか、脳脊髄液がしっかりと循環することで脳などの神経系の正常な働きが賦活されるという可能性が挙げられますよね(o^^o)
※脳以外の部位なんかは、基本的に栄養を送る、老廃物を取ってきてくれる(デトックス)は血液です。
脳の形の保持。脳の緩衝材。
脳脊髄液って、どんなイメージですかね?
脳から仙骨(お尻の骨)まで流れているんですけど、イメージしにくい方もいらっしゃるかと思い、画像を用意いたしました(^^)
参考にさせていただいた写真ですが。
脳脊髄液のイメージですが、
脳の中で言えば【パックに入った豆腐】が一番わかりやすいかなと思います!
豆腐のパックをぶつけたりしても、豆腐が入っている周りに水分がありますよね?
その水分のおかげで、豆腐そのものがすぐ潰れてしまうことはないです。
脳は、この時「豆腐そのもの」です。
ちなみに、脳の重さは約1.4キロあります。
脳の組織は基本的に脂肪で、とても柔らかいため、プカプカ浮いていなければ重さで潰れてしまいます。
しかし、
脳脊髄液液に浮くと、その重さは50gほどまでになります。
なので、潰れずに形を保ったままあり続けられます!
頭に衝撃が加わったとしても、柔らかい脳がボロボロ崩れないのには
【脳脊髄液が緩衝材のような役割を担っているから】なんです!
脳脊髄液の産生・吸収
脳脊髄液は、主に脳室に存在する脈絡叢で産生、分泌されます。
そこからクモ膜下腔へと一定の方向で流れ、
最終的にはクモ膜顆粒などから静脈に入るリンパ液と混ざり、血管系かリンパ系に取り込まれていきます。
腸管神経系(第二の脳)
神経生物学者「マイケル・ガーション」は、
著書【The Second Brain】にて、腸脳相関を唱えられています。
【腸と脳には関係性があり、腸が悪くなると脳にも影響を与える】という話です。
腸と脳には、迷走神経を経由した情報の交換があると言います。
脳と内分泌組織の多くの部分には、横隔膜の下の状態について情報を受け取る必要があります!
腸管神経系は、末梢神経説の大規模な塊で、他の自律神経によってオンオフが切り替わるようになっています^ ^
※詳しくはこちら⬇︎
脳神経の機能改善
脳神経は12個ありますが、そのうちの迷走神経だけは体幹の方に伸びます。
しかし、それ以外の11個は全て頭と首“だけ”にあります。
ストレスなどによって脳神経は出入り口が狭くなり、過剰に引き延ばされる可能性があります!
そこでクラニオセイクラルを行い、脳神経の圧をわずかに減少させるだけでも、その働きは改善すると言います(^^)
※脳卒中の予防にもなると言われております。
内分泌器官、ホルモン系のはたらき改善
頭蓋骨や髄膜の緊張を解放→頭蓋底という場所に余裕が生まれるという。
すなわち、これは脳下垂体がスポッと入っており真ん中に位置する蝶形骨のことを言います!
頭蓋仙骨療法は、蝶形骨をはじめとして、頭蓋内膜や隔膜に自動性と可動性をもたらしてくれます(^^)
その結果、
脳下垂体、松果体、視床下部を刺激して、バランスのとれた活力あるホルモン系を促進する可能性があります!
蝶形骨の解剖学
蝶形骨とは、頭蓋にある特殊な形をした骨のこと。
動物の蝶のような形をしているために付けられたのだとか。
前頭骨、側頭骨、頭頂骨にも囲まれており、頭蓋骨の中心と言っても過言ではない、重要な骨です!!!
大脳の動脈輪(ウィリス動脈輪)も、蝶形骨の周りを通っています(^^)
脳下垂体の解剖
脳神経の中の脳下垂体は、
ホルモンの分泌(内分泌機能)を司っている部位です!
下垂体は、トルコ鞍の下垂体窩に収まっています。
・下垂体は、腺下垂体と呼ばれる前葉と、神経下垂体と呼ばれる後葉の二つの部分から成り立っている。
※標準pot学、内科学
この下垂体がポコっとはまっているのが蝶形骨なので、蝶形骨が動かなければ下垂体の動きも悪くなりそうですよね、、、
頭蓋骨の解剖学を理解しないと、理論としては分かりにくいなと思ったので私自身も復習中です(^^)
クラニオセイクラルの注意点
施術者側の視点で書きます!
クラニオでのタッチの強さは
【less is more(弱ければ弱いほどよい)】と言われるくらいです。
そのため、タッチの力は必要ありません。
むしろ圧を加えてクライアントさんがリラックスをするのを妨げてはいけないと言われています!
傾聴のスタイルで、こちらから何かアプローチしようと思わないことが大切な様ですね。
患者様の変化を感じ取るというスタンスで行うと良いのだと思います(*^_^*)
私自身も協会のクラニオセイクラルの認定を取ったため、今後必要だと感じた方にはお伝えしていけたら良いなと思っております。
頭蓋仙骨療法では深いリラックスを与えてあげたいため、侵害刺激を与えることは良くないですね。。。
臨床での推測。効果はあるのでは?
個人的見解ですが、エビデンスが研究によって否定されたりもしていないものですので、やってみる価値はあるかなと思います^ ^
臨床で行なった、自分の体感や結果からも良いのではないかと思っています。
・認知症の人の不穏が落ち着いてきた。
・膀胱直腸障害の患者さんの、排尿の感覚が出てきた。
と、変化は感じております!
これらがクラニオだけの効果とは限らないかもしれませんが、変化が出てきているのは事実です。
ちなみに、
①でもお話ししておりますが、頭蓋骨を徒手的に力を入れて動かすのではないので、そこは理解しておいていただけたらと思います!