リハビリとは。初心者にも分かりやすく説明!脳卒中や骨折、神経難病など色んな病気の人に行います。
こんばんは!
健康オタクの理学療法士です!
○リハビリを行う病院の種類
〇リハビリとは?
〇リハビリって病気全部治せるの?
というテーマでお話ししたいと思います(^_^)
ではまず、【リハビリテーションを行うことの出来る病院の種類】についてお話ししたいと思います^ ^
病気になられた方や、ご家族さんに発症された方がいらっしゃる人はお分かりだと思いますがリハビリする際は何年も同じ病院にいることは基本的にはほとんど無く、いくつかの病院を移動することがほとんどです。
国が決めているような法律もあるのですが、実際は病院が変わる中でリハビリの内容も変わっていきます!
それを少しご説明します!
病院の種類
大きく分けると、三種類あります。
・急性期(発症して運ばれる病院。大学病院などはこれにあたります。)
・回復期(主にリハビリテーション病院を指します。)
・維持期(生活期、最期を看取るような病院はここに当たります。)
又、デイサービスや在宅(訪問リハビリ)も維持期に当たります。
と言うように簡単にですが分かれています!
ここからは、それぞれの病院でどんなことを行うかを書いていきたいと思います!
※以下に書くことが全てではございませんので、ご了承ください。
急性期病院(大学病院など)
こちらは先ほども申し上げたように、大きな病院(泌尿器科とか脳外科とか色々な科があることが多いかも)で、入院生活の中で一番最初に入院することが多い病院だと思います!
こちらでのリハビリは、【リスク管理】が最重要となります!
もちろん、病院ではリスク管理するのは当たり前ですので、それは知ってる上でお話ししています。
特に急性期では、リスク管理にすごく徹底します。
容態が急な患者さんが多いため、急変や状態が悪化する可能性が高い、と言うのがその理由です。
ここで容態が安定したり、更なるリハビリが必要と判断されたり、御家族さんがリハビリの希望をされた場合(家族の都合、今家に帰っても安全に過ごすことが難しい場合等)は以下に書くような回復期の病院に移行します!
この急性期病院で大切なことは、リスクを管理しつつしっかりと活動(運動)を行うことです!
脳卒中や骨折などすべてのリハビリでは<可能な限り早めのリハビリテ―ションの開始>が勧められています。
なので、手術した次の日からリハビリを行うことが少なくないんですね(^○^)
回復期(主にリハビリ病院)
ここは、急性期で容態が安定した患者さんや急性期病院にずっと入れなくなった患者さんがリハビリを行うことを目的とし入院する病院です!
私が働いている病院は、この回復期に当たります!
365日リハビリを行なっている病院が多いのも特徴ですね。
私自身働いているため良い点も悪い点も感じます。
やはり働く側からするとメリットもデメリットもありますね。
働く私たちも1人の人間。
生活スタイルや人生設計も大切にしたいですよね!
○メリット
・平日に休みがあることが多いため、遊びに出かけたり旅行に行く際空いていることが多い。
・市役所などや郵便局など、土日に閉まっているところへも行きやすい。
・連休も少ない分、連勤が少ない。
○デメリット
・周りの人たちと休みが合わない。
・それもあって出会いが比較的少ない。
・年末年始の休みが定期で取ることができない。
「出会いが少ない」というのは結構な問題ですよ!笑
更に回復期の病院って、新人看護師さんも少ないです。
基本的に大きな大学病院であったり、手術が出来るような病院(急性期)へ最初は就職するようです。
これは20代の若手には結構な痛手ではないでしょうか?笑(笑えない)
話が逸れましたが、この回復期の病院で長期間(最長で疾患にもよるが3ヶ月~6ヶ月ほど)リハビリを行なって自宅に退院することが多いですね(^_^)
この回復期では、
・心身機能の向上
・退院先での安全な動作の獲得
・趣味や病前の余暇、仕事への復帰
などその人のHOPE(どうなりたいか)を踏まえて退院先の生活の獲得を目指すのが重要だと私は考えています!
維持期(生活期、在宅など含む)
こちらは、在宅でのリハビリ等を指すことが多く、リハビリで獲得した機能や能力を維持することを目的としています!
もちろん、向上もしますがリハビリ病院にいた時よりも(高齢者は特に)運動量は落ちることが多いと思います。
維持期の病院では、生活の中でどんなことを気を付けた方がいいかの指導や自主トレ、楽しめる趣味の提案など、その人の生活の質(Quality Of Life、QOL)を向上させることが最重要だと思います(^^)
病院の種類がこれで少しでも伝わればいいなと思います(^_^)
リハビリとは?簡単にご説明
ここからはリハビリについてご説明いたします!
歩く、立つ練習等だけではないです。
ただ身体を動かしているわけじゃないんですよ!
まずは語源から!笑
リハビリは、リハビリテーションの略で、ラテン語で「re=再び」「habilitation=適合」という意味です。
なので、【再び適合させる】という意味になりますね!
ちなみに、骨の状態であったり糖尿病などの内部疾患は私たちには治せない(薬物、対処療法)です。
ですが、理学療法士たちは何もできないわけではありません。
そういう内部疾患に対しても運動負荷量や効果的な運動の種類を選択して介入します(o^^o)
なので医師による薬の処方をみながら、運動療法中心にアプローチしていくことになります!!
再び適合させるといっても、パズルのように全てのピースを合わせて揃えていくというものではないです。
その中でも、
・ピースを壊して形を変えてくっつける
・ピース自体の形が変わる
といった複雑なことも行なっています!
(これは脳神経のお話。脳卒中のリハビリの記事でお話ししたようなことです。)
※リンク記事⇩
www.kenkoureha.comリハビリの内容としては、
〇筋力強化
〇関節の可動域訓練(ROM)
〇起立や歩行訓練
等が一般的に多く言われます。
しかし、筋力を鍛えるだけなら素人でも本を見たり調べたりすれば出来ると思います。
私たち専門家は
「この動作のなかでは、こういうリスクがありそうだ。その原因としてどこの筋力(関節可動域、姿勢、血流など)が障害されているかを評価しよう。お、やってみたらここが原因の1つとしてありそう。じゃあ治療してまた評価しよう。」
このように考えています。
この赤字の部分がとても大切です。
なぜなら原因は1つではないからです。
なので、その中で楽な動きだったり負担の少ない動作を指導したりすることによって、患者さんが家に帰った後で安全に過ごせるようにすることがリハビリスタッフの1つの役割ですね^_^
あとは、
・痛みが何からきているのか(脳なのか?筋の傷害からなのか?骨なのか?etc...)
・今後の障害予防
・退院してからの生活で安全を保つための家族指導
などなど、本当に様々です。
起立一つとっても、
・足首が反る角度(背屈が足りない
・頭が膝より前に出なかったりすると立ち上がれなくなる(指でおでこを触るくらいで立てなくなるアレです)
などなど本当に様々な理由があるのですが、それをリハビリでは専門家が動きや体の状態を観察・評価しながら行なっていきます。
また体の機能ばかりに目が向きがちですが、入院してリハビリする際には心の面も大きく関わっていると思います。
・病気の受け入れ状態(ショック期、混乱期、受容期等)
・環境の変化(病前とは違う生活、仕事などの変化)
・今後についての不安
などなど、精神的に安定してるとは言い難い状態になることも多いと思われます。
この変化が、自律神経に影響を与えます。
それによる血圧の変化、ホルモンの変化が脳卒中を初めとする怖い病気を招くのです。
www.kenkoureha.comその点のケアも医師を初めとするリハビリスタッフや看護師のチームで行なっていきます。
また、色んなリハビリスタッフがいらっしゃいますし、患者さんとの合う合わないもあるとは思います。
正直、医師の方などで上から目線の人もいますしストレスも絶対あると思います、、、
そのような際は私たちのようなリハビリスタッフでも良いですし、看護師さんや介護福祉士さんでも構いません。
話してもらいたいです。
可能な限り私たちは力になりたいと思っています。
なので話せることは話すなどしていただけたらなと思いますm(_ _)m
リハビリって病気全部治せる?
リハビリは魔法ではないですし、まだ不明瞭な点がたくさんある人体が対象なので、絶対なんてことはまずありません。
人の体や心は不思議なもので、奇跡と言われる現象なども起こっています。
しかし、数々の研究などによって医学的に根拠のある治療法も沢山あります!
具体的には、脳卒中の場合でいうと
・早期からの起立訓練や歩行訓練
・適切な装具を使用した理学療法
・課題志向型アプローチ(患者さんに合わせた課題を設定し、生活環境になるべく近づけた運動を行う)
などがエビデンス(医学的根拠)のあるものと国からの【脳卒中ガイドライン】で言われています。
ですが、それらが患者さんに合うか合わないかは、先ほど申し上げた通り絶対はないので実際評価しないと分からないです。
だからこそ、思考錯誤し患者さんを評価しながら理学療法士や作業療法士、言語聴覚士さん等はリハビリを行なっています!
患者さんやご家族さんと共に良くしていきたいと思っていますので、一緒に頑張っていけたらいいなと思います!
以上、簡単ではありますがリハビリについてのお話を終えさせていただきます!
何かありましたら気軽にご連絡ください(^^)
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ではまた!